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客室乗務員の最も重要な仕事

最近、月曜日から雨の日が多い長崎です。
今週も昨夜から雨が降っています。

さて本日は客室乗務員の最も重要な仕事についてお話したいと思います。

先月2日、羽田空港で海上保安庁の飛行機と日本航空の旅客機が衝突、炎上してから1か月が経ちました。
誠に残念ながら海上保安庁の職員の方5名が犠牲になりましたが、日本航空機に乗っていた乗員乗客は全員無事でした。
飛行機が燃える映像を見た瞬間、一人でも多くのかたが無事でいて欲しい、そう手を合わせて祈りました。

客室乗務員の仕事は主に

①保安要員       安全運航のため安全を保つこと
②サービス要員     お客様に快適な空間を提供すること
③セールス要員     機内販売やマイレージの入会をアピールして会社の利益を上げること

の3つです。

この中で何よりも優先しなければならないのは①保安要員です。
客室乗務員の緊急時の任務には

「付近の乗客の脱出を援助をした後、脱出する」

という項目があります。

入社してから様々な訓練を地上で受けますが、緊急訓練は大変厳しく指導をされます。
客室乗務員はだいたい一人で50人のお客様を担当するように考えられ配置されます。
つまり、一人で50人のお客様を守る、そのような気持ちで乗務していました。

先の羽田空港航空機炎上についても、客室乗務員のみなさんはご自身の任務をそれぞれが果たされた。
訓練で悔しい悲しい思いをしてきたことを、必要な時に発揮されたのだと思います。

また、当該旅客機の機長が「すべての乗客がいないか確認してから脱出した」と報道がありましたが、
機長もまたそれが任務でありました。

人間なので恐いと僅かながら思うでしょう。
ですが、その時間は本当に僅か。1秒もないくらいです。
「よし、助けるぞ」と感情よりも先に行動し、次にやるべきことを確認、任務を果たしていきます。
おそらく客室乗務員はみなそうでしょう。

制服を着ているから恐くない。
わたしは客室乗務員だから、任務があるから恐がってなんかいられない。

そのような話を務めながら聞いていましたし、わたくしもかつて乗務中、緊急脱出の可能性があるという連絡があったときも、
同じような行動をとりました(結局、緊急脱出はしませんでした)。

整備士の方もまた整備中、工具の置き忘れ、部品の紛失など一度でも行ったら退職と聞いていました。

飛行機は交通事故よりも事故に遭う可能性は低いですが、もし遭遇した場合、その被害は甚大なものになる可能性があります。
ですが、それぞれの職員がプロ意識を以って日々安全を全力で守っています。

みなさまがこれからも空の旅を安心して楽しめるよう、地上に降りた元飛行機乗りの一人としてそう願っています。

事故から3週間後、JALの新社長に鳥取美津子さんが就任されました。
鳥取さんは長崎の活水短大をご卒業。その後、日本エアシステム(JAS)に入社、日本航空(JAL)に勤務されています。
実はわたくしの姉もまたJALの元客室乗務員で、鳥取さんはJASに入社時の訓練教官だったとか。
同じ大学を卒業し、JAS→JALと同じ道をたどりよく声をかけていただいたそうです。
いつも地道に淡々と業務をこなす教官だった、だからこそと姉から聞きました。

元CAとして、日本の航空会社を愛するものとして、姉がお世話になったお礼も込めて(笑)鳥取さんにずっとエールを送り続けます。

長くなりました。
いつかきちんとお話したかったことです。
特にこれから客室乗務員を目指される方へ伝えたいことです。

さぁ、わたくしにできることは何か。それを日々探して。
今週もがんばっていきましょう。