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新入社員の退職問題について

4月に入ってからニュースなどでよく聞くようになった「退職代行サービスでの退職」。
新入社員が入社して間もなく、退職代行サービスなどを利用して退職する件が増加していると知りました。

一部報道によると、採用活動の際に聞いていた待遇(勤務地、勤務時間帯など)と違うとのことで、
退職を希望する新入社員が増えているとか。

「退職代行サービス」。
わたくしが勤務していた時代にはなかった新しいサービスで、
今の時代にはとても人気なのだそうです。

新入社員が入社してすぐ辞めてしまうその実態も悲しいのですが、
こういった代行サービスを使わなければ辞めることができない、
その関係性の希薄さが悲しいというか虚しく感じています。

一度はその会社で働くことを望み、想像し、希望を抱いたはずであるのに。

「そんなことを思ったことがないからでしょう」
「夢がかなって希望しかなかったのでしょう」

と思う方もいらっしゃるかもしれません。

いえいえ、わたくしも入社時は不安と心細さギリギリのところにいました。
初めての一人暮らしの上、実機で勤務するための地上の訓練、分厚いマニュアルに毎日のテスト。
周りは有名私立大の同期、英文科卒業、帰国子女もチラホラ。

自信なんてみじんもありませんでしたよ。
飛行機で掃除をするふりをしてトイレで涙したことも、
ステイ先のホテルに着くなり制服のままベッドに突っ伏して泣いたことも。

長崎から来たと言えば、心無い同期から見下した態度を取られたことも今も鮮明に覚えています。

ですが、ANAで教わったことはすべて興味深く学ぶことはとても楽しかったですし、
とにかくいろいろなことを吸収して、私自身の中の一部にしていこうと、
心の強さはいつも持っていました。
英語の機内アナウンスは一語ずつ、発音記号を調べ、休みの日はひたすら一言一句、発音の練習をしました。

悔しさと怒りが一番の原動力でした。

身体や心に異常をきたしそうで、その組織や上司にどうしても信頼を置けなくなった場合は
辞めるべきだと思います。
自分を守るために。

ですが、我慢ができるのであれば、
やるべきことをやっていたら、いつか生きがいを感じ楽しくなってくる
「かも」と「かも」でいいので、ほんの少し思っていて欲しいのです。

また実務的な面からいうと、もし正規雇用の場合、雇用保険や社会保険加入履歴が残り、
次の職を見つけるための職務経歴書への記載は必要になっていくかと思います。
面接の時に短期間で前職を辞めたのはなぜか問われるでしょうし、
そのことを話す覚悟は必要になります。

また、採用する側のみなさまにお伝えしたいこととして、採用活動の際から丁寧で誠実な対応をしなければなりません。
その組織をいつか助ける力を持った仲間になるはずの人です。
採用する前から誠意をもって対応していただきたい。
入社してからのフォロー体制も上長のみなさまのマネジメント力として徹底しなければなりません。

退職代行を利用した女性の新入社員の方がきっかけをこのように話していました。
「配属された勤務地が採用時と違うことと、先輩社員がPCのチャットを利用して自分の文句を言っていたのを見てしまった」
と。

PCのチャットでの文句・・・わたくしも経験があります。
文句と言うよりかは女性を軽視した揶揄のようなもの。
ある程度年を取ってからのことですが、男性お二方からの揶揄。
大変ショックでした。

褒めることもけなすことも直接的よりも間接的の方が、
受ける側としてはその嬉しい、悲しいの感情は倍増すると考えています。

身近にいる先輩社員の方々へも中堅社員としての教育が必須です。

様々な現場で勤務してきましたが、みなさん一様に忙しい。本当に忙しい。
だからこそ、普段からの誠実なコミュニケーション、細やかな教育が必要になるのだと考えております。

本日は長く熱く語ってしまいましたね。
失礼いたしました。

働くことが生きがいになるように。

みなさまの今週が良い日々でありますように。