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この日 この空 この私

人間の嗅覚は五感の中で唯一、記憶をつかさどる脳の「海馬」と言う部位に、
ほぼ直接的に信号を送ることができるそうです。

つまり、匂いを嗅ぐことで懐かしい記憶やその時の感情が思い出される、
ということです。

22年前大学卒業後、全日空に入社した時、私の入社日は5月下旬でした。
当時、客室乗務員職で同期入社は300名。

2週間おきに8コースに分かれての入社でした。

入社してすぐ訓練所での研修があるのですが、
慣れない一人暮らしの中、毎朝早起きをして
スーツを着て、わずか3駅先の訓練所に
とても緊張しながら通勤したことを今でも覚えています。

ただ、新緑の美しい時期で晴れの日が続き、
都会とはいえ朝の爽やかな空気が
どこか自分のスイッチをオンにしてくれるような
そんなやる気と緊張の狭間の中、新入社員時代を過ごしました。

その感情は今でも新緑の時期に深呼吸をするだけで鮮明に思い出します。

本日、新しい環境を迎えられたみなさま。
おめでとうございます。

ここまで精一杯努力して、いろいろな感情を乗り越えて、
あなたがスタートラインに立たれたこと。敬服いたします。
期待と不安と緊張でいっぱいかもしれませんが、あなたを迎えるにあたって、
多くのみなさんが準備をしてくださっていること。
ご家族、ご親戚、身近な方が応援してくださっていること。
そのことを頭の片隅においていていただきたい。

胸ポケットに小さなメモ帳をいつも常備して。
大事なことはメモに残して、たくさんのことを学んでください。
そして、失敗をおそれずチャレンジしてください。

あなたのご活躍をわたくしは応援しています。

そして、お迎えする立場にいらっしゃる先輩方。
ご自身のときを思い出して。気持ちに寄り添ってあげてください。
「いまの若者は・・・」とまぁ、そう言わず。
彼らの「時代」で精一杯生きてきています。

「こんな人になりたい」と思われる、先輩でいらっしゃるように。
いつもどおりのかっこいいあなたで。

小説家の城山三郎は本日のタイトル「この日 この空 この私」という言葉を残しています。

今日という日は二度とない。
日々を大事に、どんな悔しい悲しいことがあっても、
明日はまた新しい自分で。

と解釈しています。

さぁ、顔を上げて。
例年より遅咲きの桜の景色とその匂いを感じて。
いつも新しいあなたで。
本日はエイプリルフール。
「今日はどこで嘘つこうかなー」なんてとりあえずは思わずに(笑)

人生の大切な一歩の日に。
心よりお祝い申し上げます。