新学期が始まって、大きなランドセルを背負って黄色い帽子をかぶった小学校1年生の姿を良く見るようになりました。
お母さんと一緒に学校まで登校する子、お友達同士でたくさんの荷物を持って行く子、一人で堂々と歩いて下校する子。
そのさまざまな姿に昔のわが子を重ねています。
横断歩道のない道路で渡ろうとしている小学生を見かけて停まったときのことでした。
黄色い帽子の男の子とその子より少し大きな女の子。
リンクした持ち物に、ご兄弟かなと横断歩道を渡るのを見ていました。
渡り終えたとき、おねぇちゃんが男の子の向きを変えて二人でペコリと挨拶してくれました。
このようなとき、わたしはとても嬉しくて手を振ってしまいます。
わが子たちからは「知り合いでもないのにやめて」といつも言われますが、なんだかこちらもほっこり温かくなります。
2024年秋のJAF調べでは横断歩道のない道路で車が一時停止する確率、都道府県別では長野県が一位でした。
平均が53%のところ、長野県は87%。もうずっと一位らしいのです。
その背景を長野県警などに伺った記事を読むと、まず歩行者側(子ども)が手を挙げてアイコンタクトを以って、きちんと渡りたい旨の意思表示をしているとのこと。
それにきちんと気づいてドライバーは一時停止をしている、と。
そして、子供たちが振り返ってドライバーに挨拶をし、停まったドライバーも気持ちがほっこりするとか。
そのような教育が代々行われており、その子たちが大人になったときにきちんと停まって歩行者優先を守っているとのこと。
自動車学校で習ったかとも思いますが、歩行者が渡ろうとしているのであれば「歩行者優先」なので運転側は停まらなければなりません。
また、横断歩道の前後では減速することも義務付けられています。
信号のない横断歩道での一時停止率―わが県長崎は46%。・・・平均より低いです。
長野県の数値が高い理由のポイントは、渡ろうとする側がアイコンタクトなどを以って意思表示をしているということ。
そのことに運転手側も気づいていること。
渡った側はお辞儀をし、停まった側はほっこりする。
ここにコミュニケーションのキャッチボールが存在しているわけです。
わたくしの講義でも必ずお伝えすることは「コミュニケーションはキャッチボールであること」。
投げたボールをきちんと返してもらってそれを受け止めることが大事なのです。
アイコンタクトも投げるボールの一つです。
苦手な方は出会った際、別れ際、この二点の瞬間だけ笑顔とともに大事にしましょう。
相手の鼻先を見ても良いですよ。
コミュニケーションがいかに大事かを長野県のみなさんに教えていただきました。
わが県も「ありがとう」「どういたしまして」のキャッチボールが日常にたくさん見られますように。
車を運転する方もしない方も今週もどうぞご安全に。