先日、とある商業施設での出来事。
私がエスカレーターを降りていた際、前の前にご高齢の女性がいらっしゃいました。
大変、品のある方で青色を基調としたお召し物を着ていらして、なんだか素敵だなーと思っていたところ、
その方がエスカレーターの踊り場に青色のマフラーを落とされたまま気づかず下の階に降りられてしまいました。
私の前にいらっしゃったのは手をつないだお若い男女。
そして、エスカレーター近くには家族連れの方が外の景色を見ていらっしゃいました。
まず、その家族連れの女性の方が落とされたとこに気づいて、一歩前に踏み込む。でも後ずさる。
そして、今度は私の前にいたカップルが手をつないだままお二方ともマフラーをまたいでそのまま降りてしまわれました。
きっと家族連れの女性もカップルの方々もお気づきになったはずでした。
あきらかにご高齢のご婦人のものだとわかっているのに、声をかけるチャンスがあるはずのに、なぜ避けたのか。
考えさせられる光景でした。
「なぜ声をかけなかったのか」
と責めるつもりはありません。
何だろう・・・と思う時間があったのかもしれませんね。
だけど、状況から明らかに誰のものかわかっているのであれば、誰を助ければよいのかわかっているのであれば、声をかける勇気を持っていただきたいと思います。
それは状況にもよりますし、ご自身が多大な不利益になるのであれば考えることかもしれません。
単純に気づかなかったことかもしれません。
ですが、人が人を思う勇気を行動に出してもらえたらなーとわたくしはそう思うのです。
息子と歩いているとき、よろよろとお足元のおぼつかない女性の方に出くわしました。
この場で待っているようにと息子に声をかけ、女性のもとにかけつけ一通りお手伝いをした後、戻ってきた私を見て息子が言いました。
「僕は助ける勇気が出なかった」と。
もし周りに人がたくさんいるようであれば勇気が出るときにお手伝いできたらいい、と話しました。
このブログを読んでいる方で客室乗務員を目指している方に伝えます。
このようなシチュエーションで助ける勇気があるあなたは客室乗務員に向いています。
面接や訓練でお客様が困っているときどうするか?それに気づくかどうか?問われます。
誰かを助ける勇気を持ってください。
ただ、世知辛い世の中なのでご自身の安全と不利益にならないように配慮して。
冒頭のご婦人にはその後、追いかけてマフラーを渡しました。
「落とされていませんか?」と。
やはりその方のものでした。
どうか相手を思う行動がもっと増えますように。
相手への思いやりはご自身にも返ってきます。
私はそう信じています。
月曜日の朝。長崎は雨模様ですね。
私自身も慌ただしい年度末です。
みなさまも息抜きしながら、さぁ今週もがんばっていきましょう。