「若者の活字離れ」「活字を読む」などの表現でよく使われる、この「活字」ということば。
もともとは「活版印刷に用いる字型」を意味する言葉とのことですが、
今は本や新聞などの「印刷物」や「文章」という意味で使うことが多いとか。
デジタルの漫画や本も増えてきましたね。
やすもとは便利になっていいなぁーと思っています。
でも、どうしても私は持ち歩けるくらいのサイズであの薄い紙にたくさんの言葉が、表現が書いてある本が好きです。
父がとても本が好きで「本は心の栄養」と言っていましたので、私もまた幼いころから読書が好きでした。
結婚してからはずっと地元の新聞を購読していて特にコラムが好きです。
時事の話題を「書くこと」のプロがあらゆる表現であの僅かなスペースに言葉を残している。
その芸術のような表現が好きなのです。
久しぶりに昔の読書ノートを引っ張り出してみました。
H27.5.
「向日葵の一茎一花(いっけいいっか)吹き飛ばす」
俳人 津田清子
H27.6.
「勝利の女神は謙虚と笑いを好む」
永世棋聖(将棋) 米長 邦雄
H28.1.
「人生が1時間だとしたら
残りの45分
きっとその
春の楽しかった思い出だけで
生きていける」
詩人 高階 杞一
などなど。
その時々に心に残った言葉をメモにしていました。
英語教育につい重点を置いてしまいそうな風潮ですが、日本語の言葉の表現には捉える人によってさまざまな形を変え、余韻を残し、美しく物事を伝える術を教えてくれます。
言葉はとても美しい。
その表現の仕方を学ぶために、今も言葉の宝石を集めているような気がします。
最近、下の子が宮沢賢治さんの「やまなし」という物語を国語で学び、毎日音読しています。
その宿題に付き合うのですが、宮沢さんは本当に天才だなぁと感じます。
物語としての表現の解釈は少し難しいのですが、ポエムのようなその叙情的な表現に幻想の中にいるかのように思わせてくれます。
娘もまた意味は難しいけれど「この話は大好き」と話していました。
秋の夜長、あなたはどのような本を読みますか?
最近、美しいと思えるような「活きた」「字」に会いましたか?
指摘や交渉事、言いにくいいことも美しい表現で、そして柔らかい言い方ならば角を立てず相手に伝えることができます。
「言葉」は魔法です。
魔法のスキルを高めるためにも美しい言葉を、表現を拾い集めてみてくださいね。
朝夕は涼しくなりましたねぇ。
秋らしい秋ももうすぐそこです。
さぁ、今週も大きく深呼吸してがんばっていきましょう。